「患者様からの質問」第4弾! 今回は脉(脈)診についてです。
当院の治療の流れですが、
患者さんの一番気になる症状を聞く「問診」をまず行い、
次にお腹や手足の皮膚を触る「切診」をするのですが、
その「切診」の一番重要な位置にある脉を診る行為「脉診」があります。
この時、私は集中しているので余りベラベラと話さず正面を見据えていることが多いのですが、
ふと患者さんからの視線を感じることがあります。
その視線の先には・・・
Q.それ、何してるんですか?
A.えっ?ああ・・脉を診てるのです。
Q.私の脉、打ってますか?
A.はっはっは。勿論、打ってますよ。
Q.それで何を診てるの?
A.普通、病院では脈拍数やリズム・強さを主に診るのですが、
東洋医学の脉はかなり細かく診ます。
勿論、脈拍数やリズムもあります内臓の働きを診ることが主になります。
Q.えっ?内臓の働き?
A.はい。五臓(六臓)六腑って聞いたことあるでしょ?その働きを脉が表しているのです。
片手の人差し指~薬指の3本で三臓三腑、両手で六臓六腑を診るんです。
Q.ひょえ~~っ!
A.その脉と一番気になる症状、生活状態などから一番弱っている臓腑を見つけ、
それを元気にするのです。
逆に患者さんが忘れている不調を言い当てることもできます。
Q.忘れている不調?
A.はい。例えば、腰痛で来られている患者さんに寒気があっても、
それを言わないことが多いです。
忘れてると言うか、鍼灸院でそんな症状を言っても無駄だと思われる方も多いようです。
Q.えっ?無駄じゃないんですか?
A.すぐに良くならないこともありますが、寒気を改善させなければ治らない腰痛もあります。
ですから、こちらからすれば腰痛よりも寒気が重要な事もあります。
それを見つけて治療していくことが、鍼灸師の役目になります。
Q.は~こりゃこりゃ。
A.面白いでしょ?
・患者様からの質問シリーズ 第1弾 「副作用など」
・患者様からの質問シリーズ 第2弾 「刺さない鍼って?」
・患者様からの質問シリーズ 第3弾 「短時間治療のワケ」