これは15日(日)の午後10時から16日のお話。
私が選んだ登山口、須走口は他の登山道よりも標高が低いです。
という事は、登る距離が長い。
と聞くときつそうに聞こえますが、私は一番登りやすいのだと思っています。
登山道と下山道がほとんど一緒ではなく、登りやすく下りやすいと言えます。
また、道がとても広いので早い人はどんどん追い越すことができます。
去年は富士宮口を経験しましたが、登りも下りも同じ道で道は狭く、岩ばかり。
かなりストレスを感じました。
午後10時、登山開始です。

後はひたすら我慢大会です。
焦らずゆっくり登っていきます。
疲れたら休み、また登る。
それの繰り返し。
しかし、この日は一風、変わっていました。
13日の未明からペルセウス座流星群が一番多く現れているのですが、
この日もまだ流れていていくつかの流星を見ることができました。
ただでさえ綺麗な流星ですが、標高の高いところとなると余計に見とれてしまいました。
流星も凄かったのですが、とても印象に残ったのは星空の綺麗さ。
岩国の空も綺麗ではありますが、
周りに明かりもなく澄んだ空気の富士山では一段と星が多く見え、
正直、星座が判らないほど等星の低い星でも綺麗に見えました。
この時だけは登山の疲れも忘れるほどでした。
午前3時。

やっと七合目に付きました。
随分と歩いたような気がするのですが、まだ、標高3200mなんですね~。
先は長いです。f(^_^;)
八合目を過ぎた辺りから空が白んできました。
午前4時半ころからでしょうか。




雲が多くて中々顔を出さないお天道様でしたが、ついに5時ごろ・・・・・・・・・・・・・・

中々、感慨深いものがありました。
お天道様が顔を出すと同時に、辺りの様子も見えてきました。

昔、誰かが書いた絵画で「赤富士」なんていうものがあって「そんなわけないじゃん」と
思っていましたが全くの嘘でもないようです。
6時過ぎ、頂上が手の届きそうな距離になってきました。

この頃には、二人とも無言に近くなってきました。
そしてついに・・・・・・・・・・・・・・・・

6時半ごろ、山頂に到着することができました。
しばらくの間、休憩所に腰掛けて動くことができませんでしたが、疲れのためではなかったような。
しばらく休み、富士宮口のほうへお鉢巡りをしてみることにしました。
これが結構な距離、あるんですよね~。

そして、アップダウンも激しい。
酸素が薄いので、思ったよりも大変でしたが、めったに来る事ができないので・・・。
8時前にようやく着きました。
ここには山頂郵便局があり、ここから手紙を出すことができます。

勿論、消印は富士山だけのものですから、
結婚式などのイヴェント事の案内をわざわざ富士山に登って出す人もいるようです。
さて、下りましょう。
[caption id="attachment_683" align="aligncenter" width="300" caption="下山道を見下ろしたところ"]
[/caption]
普通、下りるほうが楽だと思いがちですが、富士山の場合は違うようです。
登る時は楽しさもあるしかなりの体力を使いますが、
下りる時はかなり膝を酷使していますので負担が倍増してしまいます。
しかも当然ですが、登った距離を下りなければならないのです。
これが本当に大変でした。

時々、こんなブルトーザーが山小屋へ物資を運んだり、ゴミを回収していました。
どれだけ助けを求めようと思ったことか。f(^_^;)
須走コースの名物「砂走り」

ここは細かい火山灰が多く含まれており砂場のようになっているので走って下りるのですが、
足が限界にきている者にとってそれはただ辛いだけのコースです。
行けども行けども続くコース。
結局、何時に五合目にたどり着いたのでしょうか。
疲れきって写真を撮ることも忘れていました。
やばい。
思い出していると疲れが出てきました。